親知らずの抜歯
親知らずは智歯ともよばれ第三大臼歯のことで、上下顎の最も後方に生える歯のことです。
日本人は欧米人に比べ上下顎の前後径が短いので第三大臼歯の生える場所の不足することが多くなります。
このため骨の中に完全に埋もれていて出てこなかったり、歯茎から歯の一部だけが出ていたり、いがんで生えたりします。
もともと第三大臼歯自体のない人もいます。
![]() 完全埋伏智歯 |
![]() 不完全埋伏智歯 |
抜歯は必要か?
・親知らずの周囲の歯茎によくものが詰まる、そこがよく腫れる。
・親知らずと第二大臼歯との間にものがよく詰まる、しみることがある。
上記の症状がある様な場合は大体抜歯したほうが良いと思います。
この状態で放置すると、何度も歯茎の腫れを繰り返しその後顔まで腫れるようになったり
第二大臼歯のむし歯がひどくなってその歯の神経まで影響を及ぼすことがあります。
![]() 第二大臼歯のむし歯 |
![]() 智歯周囲炎 |
その他には、
・矯正治療後、他の大臼歯に後方から影響を与えないようにするため。
・一番奥にあるので清掃器具が届かないのでむし歯になりやすいため。
抜歯することがあります。
また、親知らずはかみ合わせにほとんど関係していないため歯牙移植の移植歯によく使います。
抜歯について
よく患者様から「親知らずを抜いたら大変なことになるのではないのか?」と質問を受けます。
顎の一番奥の骨の中から歯を取り出すわけですからある程度難しい抜歯になりますが
ほとんどの親知らずは問題なく抜歯できます。
普通に生えている親知らずでも根が曲がっていたり変形したりしている状態では
場合によっては時間がかかることがあります。