レーザー治療
レーザー(LASER)は1916年にアインシュタイン博士がその理論を発表し、1960年に米国のメイマンがルビーの結晶を使ってレーザー発振を世界ではじめて成功させました。
レーザーとは、「放射の誘導放出による光の増幅」(Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)という英語の頭文字からの造語で、ある波長の光を増幅して強くした一定の光のことです。
光は赤、青、黄といった「可視光」と目には見えない「赤外線」「紫外線」があり、どの光を増幅するかによって違ったLASER光を作ることができます。
歯科では現在可視光レーザーと赤外光レーザーが厚生労働省から許認可を得て市販されており、最も普及しているのは当院でも使用している炭酸ガス(CO2)レーザー、半導体レーザーです。
このレーザーは最も波長の長い「遠赤外線」域にありさまざまな治療報告があります。
遠赤外線は、目に見えず、水の分子に吸収されると共振することで内部エネルギーが上がり温度が上昇します。そして、カラダの細胞組織と共鳴作用を起こして発熱することで「温かさ」や「熱さ」を感じます。毛細血管が拡張し、血液循環が活性化して新陳代謝が促進されます。その結果、組織を再生する力(生化学反応)が高まるため、治療効果が上がると言われています。さらに異常興奮した知覚神経を抑制したり、自律神経機能を調節する効果があることもわかっており、レーザーによるツボ刺激が鍼灸より効果的であるという報告もあります。
そのため、遠赤外線は血行を良くする、疲労回復に効果がある、難病を治すなどと言われ遠赤外線治療機は広く使われています。
その他に商品としてサポータ、下着、暖房器具等に使われています。
歯科治療では
(1)炎症や痛みを緩和する。
(2)生体の悪い組織を炭化させ焼却する。
(3)止血する。
(4)出血させないで切開できる。
(5)歯を削る。
などの治療に応用され多くの実績をあげています。
レーザー治療は、従来の治療よりも一段と痛みが少なく、麻酔や薬剤の使用を減らすことができます。また、症例によっては、1回の治療が短時間で終わり、傷跡が残りにくいなどの特徴がありますから、ストレスの少ない治療が受けられます。
CO2レーザー