小帯切除術
小帯は、口唇を引っ張ると筋のように見える歯肉と口唇をつなぐ上下唇小帯、他には歯肉と頬粘膜をつなぐ頬小帯、舌と口腔底をつなぐ舌小帯などがあります。
このうち小児期から注意が必要なのは歯並びや発音に障害となる、舌小帯と上唇小帯の異常です。
舌小帯の緊張が強くなったり、肥厚したりする異常は舌の運動が妨げられるため発音障害、上顎の発育障害、歯列不正、口腔内の清掃不良を引き起こします。
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上唇小帯の過緊張や肥厚は正中離開(上前歯の間に隙間があく)、歯肉炎、歯周炎の原因となります。
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症状としては舌小帯の異常では発音がおかしい、舌先が上あごに届かない、十分に舌を伸ばせないなどがあります。
上唇小帯は幼児期に打撲などで自然に切れることが比較的多いですが乳歯の上前歯が抜けても歯茎の筋が長く残っていて上唇を引っ張ると歯肉が一緒に動くような場合は注意が必要です。
上記のような症状があり必要と判断した場合は切除手術を行います。
小帯切除には小さな血管が多いため出血の多さが問題でした(術後の腫れの原因ともなります)が最近ではレーザメスを使用するため出血もほとんどなく良好な治癒経過が期待できます。
上唇小帯手術
![]() 術前 |
![]() 術後1ヶ月 |
舌小帯手術
![]() 術前 |
![]() 舌を上げた状態 |
![]() 術後約6週間 |
![]() 舌が上顎に接触 |